自宅で過ごす時間の楽しみ方として「海外ドラマ」があります。
なかなか旅行ができない、外出できない、おうち時間が好き、という方にとってはまさに救世主のような「海外ドラマ」。
私の場合、これまで米国や英国のものをよく見ていたのですが、最近は中国歴史ドラマのほうが多くなってきました。
どれも70話以上もある長編。一度見るとなかなかやめられず、すっかりやみつきに。また、ずっと見ていると、まるでドラマの中にはいりこんで、タイムスリップをしているかのような気分になります。こうなってくると、まさにファンタジーの世界。
中国は歴史がとてつもなく長いので、「このドラマは**時代」と意識しながら見ると、より楽しく鑑賞できます。
美しい映像、スケールの大きさ、豪華なキャスティング、ハラハラするドラマ展開・・・見てよかった、と思える作品ばかり。
ということで、今回は3つの作品をご紹介したいと思います。
ミーユエ 王朝を照らす月

秦の始皇帝の高祖母、ミーユエの生涯ストーリーです。
紀元前、春秋戦国時代、小国がひしめきあっている戦乱の世。
紀元前と聞くと、大昔すぎてとっつきにくそうですが、このドラマだと抵抗感なく見ることができます。
周辺の国(楚、燕、魏など)との関係もわかりやすく描かれています。
実直で誠実なキャラとして登場している蘇秦。彼の有名な「鶏口となるも牛後となることなかれ」。この時代の古事成語です。
登場人物と好きなフレーズがリンクしていると、ますますテンションがあがります。
ドラマを見ていると、こういうちょっとした「出会い」がある。こういう積み重ねがうれしいんですよね。
チャオ・リーシン(趙立新)
張儀を演じていた俳優さん。演技に独特さがあってとても印象的!
瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~

清朝最盛期の第六代皇帝、乾隆帝の時代。女官だったエイラクが皇后になるまでのストーリー。
パワフルで聡明なエイラクが繰り広げる大逆転シーン。
ちなみに、乾隆帝は八十九歳まで生きていたというから驚き!孝儀純皇后(エイラク)よりも20年も長く生きていたんですね。
それにしても、後宮の皇帝に寵愛されるための策略とどんでん返しに唖然とするばかりですが、宮廷ドラマが好きな人にはたまりません。
エイラク役のウー・ジンイェンさん。全体的に繊細な雰囲気ですが、実際の演技は目力がすごくて迫力そのもの。
宮廷での当時の服、調度品、家具、食事など見ていると飽きることがありません。文化を見て楽しむことができます。
月に咲く花の如く
清朝末期、1870年頃。陝西省の商家に嫁いだ周瑩(しゅうえい)のストーリー。
激動な時代背景とともに、変化を求めて前に進みたい派と、保守的なままでいたい派との争い、役人による腐敗や搾取などがふんだんに描かれています。
後半には社会問題、そして日本の当時の事情も・・・この時期の中国はまさに激動の真っただ中。
また、あちこちに小さなミステリーがちらばっていて、少しずつ事実が明らかになっていきます。
また、日本もそうですが、すでに西洋とも密接に繋がっていて、まさにグローバル時代が始まっていたんですよね。
ドラマを通じていろいろと学ぶことができる。これが歴史ドラマのおもしろいところです。
ドラマなので完全に実話に基づいているわけではありませんが、歴史についてもっと知りたいと思わせてくれるそんな素晴らしいドラマです。
楽しみながら語学上達もできる!
一度みたらやめられない病みつきになりそうなドラマ展開。
歴史の大まかな流れがわかる「中国歴史ドラマ」。
深掘りしたいときは、ネットや本で調べたりして、どんどん知識が広がっていくのがうれしいですね。
また、ずっと見ていると中国語のかんたんな言葉やフレーズが頭に残るようになり、いつのまにか覚えていたりします。
会話という意味では、「月に咲く花の如く」がおすすめ。舞台が街中の商家なので、庶民の会話が多くでてくるので学びやすいように感じました。宮廷ドラマだとちょっとかしこまったようなイメージです。
中国語を習っていたときに、私の台湾の先生がおすすめしてくれていた語学マスター方法。それはとにかく「ドラマをたくさん見ること」。ある日本人の生徒さんがドラマ漬けでものすごく上達したんだそうです!